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Gen.6 全ての悪しきことを


(創世記十二章一~三節からのメッセージ「アブラハム、イサク、ヤコブの神」第六回。最後の回です。本文は、2017年4月30日 日本ホーリネス教団 津久井みのり教会においてのメッセージの音源から書き起こしています。)

彼は最後に、こらえきれなくなって、泣いてしまうのですね。自分を売った兄弟たち。でも、兄弟たちは今、悔い改めているんだ。そのような兄弟たちをヨセフは赦して、そしてお父さんのヤコブをイスラエルの地からエジプトに迎えて、その晩年の世話をします。そのように、ヤコブの生涯の最後の祝福を与える者となったと書かれているのです。

創世記の中心聖句は今読んだ「わたしはあなたを祝福の基とする。あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。」(創世記12:2~3)という言葉と共に、ヨセフが言った最後の言葉「あなたがたはわたしに対して悪をたくらんだ。しかし、神はそれを良きに変わらせて下さった。」(創世記50:20)。自分(ヨセフ)を殺そうとしたのだけれども、でも、神さまの不思議な摂理の中にあって、神さまが急転直下、それを良き者として下さったのです。

これがホーリネス信仰なんですね。和解、赦し、悔い改めです。神さまはわたしたちの罪の塊のような、いつも人を恨み、あるいは復讐心を抱いているような者であるにもかかわらず、神さまは悪をたくらんだ人をも良きに変えて下さるのです。

わたしたちは日常生活の中で、そういうような自分に不利な事をする人、それが兄弟姉妹や、実の家族であったりする場合もあるかもしれませんけれども、たとえそうであっても、神さまはそのような人をも良きに変えて下さることが出来るお方なのです。

全く聖いお方である神さまは、私たちがだめな人間で、罪深い人間であるにもかかわらず、御子イエス・キリストを十字架にかけて、私たちの身代わりとして血を流して下さいました。そしてその血は、新しい命を与えて下さっています。確かに、不完全、不十分であるにもかかわらず、また少ししかできませんけれども、神と人に仕えていける者になりたいという思いを与えて下さり、全ての悪しきことを良きに変えて下さるのです。

わたしは、もう八十三になりました。間もなく終りがやって来ます。神さまの導きというのは、「わたしが示す地にいきなさい。あなたを祝福するものを、わたしも祝福するよ。あなたを呪うものがあれば、わたしも呪ってやるよ」と、まぁそんなことはなかったかもしれませんけれども。

私の信仰生活六十三年間には、たくさんの神さまの不思議な導きがございました。皆さま方、一人一人の生涯にも不思議な導きがあって今日があるわけです。聖なる神さまが私たちを選んでくださり、示す地に行かせてくださり、祝福の源としてくださるという約束が果たされるのでございます。

これが今朝の創世記からのメッセージです。まさに創世記は父なる神、子なる神、聖霊なる神さまが私たちのために救いの業を、全き業を、完全な業を行って下さるという事を告げているのです。

( 了 )

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