top of page

Gen.4 あくまでも私たち人間は


(創世記十二章一~三節からのメッセージ「アブラハム、イサク、ヤコブの神」第四回。本文は、2017年4月30日 日本ホーリネス教団 津久井みのり教会においてのメッセージの音源から書き起こしています。)

皆さん、兄弟ゲンカすることありませんか。今はしていないと思いますけれども、子どもの時はどうでしたか? 牧師の家庭、牧師の子どもでもそれはあります。そんなことするはずはないと思っていたのですが、特に女の子なんかは髪の毛をつかみ合って大変なもんです。

それで、よく注意していないと、ばっと殴ってから泣いちゃうんですね。殴ってから泣くんです。泣いているといじめられていると思うから、相手の方を叱るんですけれど、よく見ていますと、結構ウソが上手いんですね。そういうのが初めはわからなかったのです。ですから、よっぽど注意してないといけませんね。

一人っ子の方の場合には兄弟ゲンカなどしたこともないでしょうね。でも、たまたま、ヤコブの家庭には4人の妻がいて、10人の兄弟たちは、ヨセフを特別に父・ヤコブが愛するが故に、憎んだのです。その結果、ヨセフはミデアンのキャラバン隊(隊商)に売られて、エジプトのポテパルの家で仕えるようになります。

ポテパルの妻はヤコブがかっこいいものですから、誘惑するんですね。しかし、その誘惑に応じないので、その腹いせでしょうか、彼が逃げていく時に彼の着物を奪ってですね、「このヨセフがわたしを犯そうとしたんだ」とこう言ったものですから。えん罪ですよ。えん罪のために、ヨセフは牢屋に入れられてしまったのです。世の中に生きています時に、私たちは自分の罪ではない、こういうような無実の罪の故に、陥れられる事がたくさんありますね。

私はホーリネス教会に来たものですから「ホーリネス」というものを研究してきました。聖書の言うホーリネスというのは、神さまが「ホーリネス」なのです。神さまが聖いお方、全きお方なのです。

私たち人間は、あくまでも罪深い者です。信仰があるといっても、実際には神さまに従わない、私たちはそういう者なのです。でも、神さまは、そんな私たちを全き者として下さっているのです。神さまは私たちを完全な者じゃないのに、完全な者だと言って下さる。聖なる神さまはこのように罪深い人間を、罪深いにもかかわらず、全く聖い者、全き者と見て下さるというのが聖書のホーリネスの恵みなのです。

自分さえ良ければそれでいいんだ、というのは、本当のホーリネスではありません。本当のホーリネスというのは、自分が損してでも相手が救われ、祝福されるようにと祈ることなのです。

(つづく)

bottom of page